●トンネルを抜けると、そこは・・・。

●トンネルを抜けると、そこは・・・。

トンネルを抜けても、今年の猛暑はどこへ行ってもだ。

7月上旬、越後湯沢は魚野川源流へ、何十年振りかの釣行。

現地在住のKさんから、「尺超えが3匹出ました」の誘惑に、一発KO。

日程を調整し、いざ。

けれども少し時間が経ち、山の気温もぐんぐん上がっていた。

のんびり休み休みのイワナ釣り。

しかしながら、3番6ftのバンブー竿と心地よい山岳渓流に身も心も弾んだ。

吹き出す汗もジャージャーと半端ない。

これもまた心地よし。

 

この場所は、昔初めて尺イワナを釣った思い出の場所でもある。

その時の興奮は『水ぎわの珍プレー』(講談社)にも書いた。

しかし、釣り上れども、上れども、まったく魚が出てこない。

さすがに、水位は減り、水温は高い。

イワナさんたちは、岩の下の影に避暑と決め込んでいるのだろう。

Kさんも首をかしげる。いたしかたなし。

湯沢と言えば温泉。

汗だくだった体が、爽快に生き返る。

身体のあちこちに抱えていた痛みも消えた。

やはり、釣りと温泉は最強な治療なのだと確信するのだ。

 

翌日、もう一つの沢に入ると、水量もそこそこある。

Kさんが案内してくれたポイントから入ると、いきなり25センチが飛び出した。

メリハリのある小さな斑点が美しかった。

僕以上に、Kさんが安堵に溢れた。

 

記念写真は、このチビちゃんと。

 

小さいのも入れて5匹ほど、立て続けに釣れて、さあこれからだ!という時に、

谷川岳の雲からドッカーン!と雷が落ちて、ビビった。

やはりイワナもそれ以来、反応がなくなってしまった。

潮時だねと、首をすくめて引き返した。

 

道脇に咲いたタチアオイがにっこりと迎えてくれた。

 

二日間の軽トラ、スタンドバイミ―・イワナ釣り。

多謝なり。